2024年1月号
公益社団法人
大分県社会福祉士会
「ソーシャルワーク専門職である社会福祉士として」
2024年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
さて、社会情勢を見るに、地政学リスクの存在や円安の急速な進行に伴う物価高など、憂慮すべきことが数多くあります。また、個人の生活様式は大きく変化しつつあり、価値観の多様化を前提に対応していくことも大変重要なテーマとなってきています。
地域社会においては既存の制度では対応が難しい様々な課題が顕在化しつつあり、社会保障分野だけでなく、教育分野や司法分野などの多様な分野においても連携が必要な課題が見え隠れしてきました。そして、少子高齢化の進展とともに、従来は家族によって支えられてきた課題を地域社会で支えていくことが求められるようにもなってきました。それらの地域社会の構築を私たちソーシャルワーク専門職である社会福祉士が中心となって推進していくことを期待されていることはもはや言うまでもありません。今こそ社会福祉士の存在価値を示すときです。
そのようななかで本会は昨年の7月1日・2日に第31回日本社会福祉士会全国大会社会福祉士学会大分大会を別府市のビーコンプラザで開催されたことは会員の皆さんの記憶にも新しいのではないでしょうか。大会テーマは現実社会と向き合うソーシャルワーク-「たがいに・ささえあい・つながり」を目指して-。地域のつながりや人間関係の希薄化、そして孤立・孤独などの社会課題に対して、私たちソーシャルワーカーは、たがいにささえあい、人と人との「つながり」が生まれる社会の構築の為に真摯に向きあっていかなければならない。そのような願いを込めました。開催日前日から大分県内の大気は非常に不安定で、雷を伴って非常に激しく雨が降り、警報級の大雨。別府市へ向かうJRは一部区間運休、高速道路も一部通行止めが発生。そのような環境の中での開催でしたが大きな事故もなく大盛況のうちに閉会できたことは、運営スタッフをはじめ関係者及び参加者の皆さんには感謝しかありません。
本会設立から30年が経ちました。この間諸先輩方が紡いできた繋がりと、私たち社会福祉士が蓄積してきた共通基盤や可能性をこれからの社会に向けて役立てる時が来たと思っています。今年5月末に開催予定の定時社員総会では役員改選が行われ、新たな執行部体制での船出となります。6期12年・・私の任期はそれで満了しますが、目の前に困っている人がいる限りソーシャルワークに終わりはありません。
最後になりましたが、本会会員の皆さま、そしてその方々をいつも支えてくださっている家族や職場の皆さまにおかれましては、本年が輝かしい飛躍の年となることを祈念致しまして、新年の挨拶とさせて頂きます。
2024年1月1日
公益社団法人 大分県社会福祉士会
会 長 白田 晃久
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